「五行類型論&体癖」のカフェ


五行類型論(体癖)のご紹介と概略の説明

人の個性の1つである「五行類型論」の概略について、ご紹介したいと思います。

 

「五行類型論」は、ホームでも記述しましたとおり、竹下雅敏氏が提唱する、人の身体の中でも最も粗雑な「広義の肉体」に基づく特徴の分類論です。

 

 それは、陰陽五行説に由来するもので、主に人の体形や体質(生理機能)の特徴に顕れます。なおこの特徴は、生まれる瞬間に授けられ、特徴付けられた生理機能によるものと理解することができます。

 

 

ですから、人は生まれ持った生理機能に基づいて成長しますから、体形に顕れますし、当然体質にも大きく関わってきます。

ただこの特徴は、体形や体質にとどまらず、生理的な欲求となって、心の働きにも大きく影響することになるようです。

 

この事をふまえて、以下の紹介内容をお読みいただけたらと思います。

 

私は、学生時代の精神的な悩み事の影響もあって、人の性質や性格に興味を持ち、将来は心理学か医学の道に進むことを決心するに至りました。

 

結局、先ずは人の生理を知ろうと思い薬剤師となりました。働きだして数年経過した頃から、西洋薬は本当の治療とは思えず、また西洋医学の人の生理をいくら学んでも人の性格を理解することは出来ないと思うようになり、やる気をなくしていました。そんな頃中医学(漢方)と出会いました。西洋医学の症状を抑える治療に比べ、病気の本当の原因にアプローチするところに興味を感じました。ただ中医学はなかなか理解することが難しく、使いこなす為に勉強と実践の日々を過ごすことになりました。

 

そのお蔭で中医学の基本思想である陰陽五行説に深く触れることが出来ました。この思想は、万物は5つの性質(象徴的に木、火、土、金、水と呼ぶ)に分けることができるというものです。「木」は、木の発育で象徴されるような「拡張」を表し、「火」は、火の活発で盛んな性質に象徴された「具現化」を表し、「土」は、土の性質に象徴されるような「変容と保護」を表し、「金」は、金属の結晶に象徴されるような「秩序性」を表し、「水」は、水の性質に象徴されるような「生命の源」を表します。またその各行は、陰性と陽性に分けられると言います。

 

また人間も同様で5つの性質とその其々の陰陽から計10タイプに分かれると言います。この事を知った時、これが私の知りたかった人の性格だと感じ、興味が沸立ち研究を始めることにしました。そして後にこの「五行類型論」と出会うことになりました。

 

「五行類型論」では、広範囲にわたる人の特徴の詳細が開示されていますが、ここでは陰陽五行説五行類型論の対応と、「体癖」との対応も合わせて下表にまとめました。

 

表:陰陽五行説と五行類型論および体癖の対応

 

要素

陰陽

優位臓腑

五行類型論

優位な

生理機能

活動

心の指向性

体癖

 きのゑがた=1型

(木兄型性格)

脳神経系

思考

善悪

 

上下型1種

(鬱散要求)

きのとが=

(木弟型性格)

上下型2種

(集注要求)

小腸

 ひのゑがた=

(火兄型性格)

生殖器・循環器系

愛情

愛憎

 

閉型9種

(鬱散要求)

心臓

 ひのとがた=10

(火弟型性格)

開型10

(集注要求)

つちのゑがた=

(土兄型性格)

消化器系

感情

好嫌

(美醜)

左右型3種

(鬱散要求)

脾臓

つちのとがた=

(土弟型性格)

左右型4種

(集注要求)

大腸

かのゑがた=

(金兄型性格)

呼吸器系

気の取込

利害得失

 

前後型5種

(鬱散要求)

かのとがた=

(金弟型性格)

前後型6種

(集注要求)

膀胱

みずのゑがた=

(水兄型性格)

免疫・泌尿器系

闘争

勝負

捻れ型7種

(鬱散要求)

腎臓

みずのとがた=

(水弟型性格)

捻じ型8種

(集注要求)

 

 表にあるように、例えば「木」の陽性タイプは、「胆」の働きに優れる(優位)特徴を持つ人で、五行類型論では木兄型性格である「きのゑがた=1型に当たります。また「木」の陰性タイプは、「肝」の働きに優れる特徴を持った人で、木弟型性格「きのとがた=です。

 

 このように人は、10の臓腑のうち1つが優位であるという特徴を持って生まれます。その為その優位性を発揮できるよう体形や臓腑器官が成長発達します。成長後は実際に優位に働くことにより、相応の体質や性質が現れてくるようになります。

 

 ただし竹下雅敏氏(東洋学セミナー:五行類型論)によると、

『(要約文)人間はもう少し複雑で、優位となっている要素(臓腑)は、実は10個のうちの1つだけでなくもう1つあって、1つは交感神経系支配(主に活動時)によるもので、もう1つは副交感神経系支配(非活動時=休息時など)によるものなのです。そしてその優位な2つの要素は、必ず異なったグループとなります。そしてこれらの2つの優位な要素の影響が絡みあって表れます』

そして、

『(要約文)そして、この2つの要素は、(数字)―(数字)のように表し、「前者」の数字が交感神経系(活動時)の特徴を示し、「後者」の数字が副交感神経系(非活動時・休息時)の特徴を示します』

さらに、

『(要約文)同じグループでは同じ系統の生理機能が優位になるが、奇数型は、緊張状態でその優位性が発揮されるが、一方偶数型は、リラックス状態でその優位性が発揮される』

 

また野口晴哉の著書(体癖Ⅰ、全生社)によると『奇数体癖には、自分の気を発散させたい欲求(鬱散欲求)があり、偶数体癖には、人の気を引き付けたい欲求(集注欲求)がある』とあります。

 

ですから、1型と2型は脳神経系が優位な同じグループで、思考活動が活発な考えることが好きなタイプです。思考活動を中心となりますので、心の指向性は自然と「善悪」にあります。そして1型は、その優位な思考活動緊張状態で発揮されタイプで、思考活動により(エネルギー)を発散させようとします。一方2型は、その優位な思考活動リラックス状態で発揮されるタイプで、色々考えて人の(エネルギー)を引き付けたい気持ちがあります。 

  

 いかがですか? 興味深く、面白くありませんか?

 

ところで、人の特徴に精神的(気持ちや感情や思考)な要素と、肉体的な要素(生理や体形など)とがあることを、私は書物から情報を得、以前から知っていました。例えば一般的に有名な血液型分類星座分類は、精神のうちの思考の特徴を示す分類で、またエニアグラムという分類法は、精神のうちの感情(意志)の特徴を示す分類です。

 

精神的な要素は主に星座や太陽系の星(太陽や月や火星など)や地球からのエネルギに影響されるようです。また肉体的な要素は、もちろん両親からの遺伝子の影響も受けますが、精神的なものと同様に地球を初め、星座や太陽系の星々からも影響を受け特徴づけられるようです。

 

そして「五行類型論」は、エーテル体に基づく特徴で精神的な要素を示すものかと思っていましたが、竹下氏から「五行類型論は主に肉体的な要素に係る分類と考えられます」とありました。その時は精神的な分類の方が上位で重要ではないかと思っていたので、一瞬がっかりしました。

 

しかし肉体をもって地上で生活している人間にとって、この肉体的な分類の方が、実は精神的なものより遥かに大きく影響し、実際に日常に強く現れ、強く人々に意識されるもののようです。

竹下氏も「まず人の個性を理解するには、まず五行類型論(体癖)を理解することが重要です」と言われます。

 

その特徴は、前述したように目で見えるものとして体形動作などのに現れるのはもちろん、生理機能に現れます。さらにこの生理機能の特徴から派生する、欲求心の指向性、また活動特性(能力ななど)にまで及ぶことを同時に知ることができました。これらの内容は、五行類型論の重要性を強く認識させるものでもありました。

 

また私の型が、2型―8型(後の数字は)ということも分かり、学生時代に頭であれやこれやと考えてばかりいたことや、行動するより考えることを好む性質で、行動は苦手だったことなど、どれだけ自分を知るのに役立ったかは計り知れません

 

ところが今の世の中ではこのような事は、一般に知られていません。また陰陽五行説をご存知の方でも、ここまで詳しい内容はご存知ないのではないか思います。

 

この内容を理解することは、自分を理解する上で、最も大きな要素の一つでありかつ最も重要だと思われます。

よって他人を理解すること良好な関係性を築くことに大いに役立ちます。さらに授かった子供に対する子育てや教育、そしてその子供の将来の活動や仕事の適性を見極める上にも計り知れない有用性があります。

 

また正しい医療による治療日常生活の養生においても必ず必要な情報であり、上手く利用することで簡単に健康を維持することが可能となります。

 

どうぞ是非、五行類型論にご興味を持たれ、学ばれることをお勧めします。きっとあなたを助ける智慧になると思っています。

 

なお、野口晴哉氏が発見した「体癖」という人の分類法も、基本的には同じ10タイプで「五行類型論」と本質的に同じもので、定義の方法が異なっているだけのようです。

「体癖」の分類では、体癖毎に番号1~10が割り当てられています。「五行類型論」においてもこの番号に統一すべきとの意図から、同じ特徴を示すグループには同じ番号が割り当てられています。

「体癖」では、番号の後に「種」を付けて、~種とよく言われます。「五行類型論」では、~型となりますが、基本的に同じグループなので語呂や言いやすさから、数字だけの場合や~種という場合があるようです。

 

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