アーユルヴェーダでは、ドーシャの種類をヴァータ、ピッタ、カファの3種類に分けて、人の体形や体質や気質がよく論じられますが、当サイトのホームで前述しましたように、ヴァータをさらに2つに分けて4種類に分類する理論を用いて論じます。
実際に古代ギリシャの医聖ヒポクラテスが提唱した「人の4体液質」では、アーユルヴェーダのドーシャ理論に由来した4タイプとして分類されています。
整理してみますと、下表(参考資料:ウィキペディアの「四体液質」)のようになります。
なお上図は、竹下雅敏氏の東洋医学セミナー(アーユルヴェーダⅠ)より引用しました。
ドーシャ |
太陽のヴァータ |
月のヴァータ |
ピッタ |
カファ |
4体液質 |
多血質 |
黒胆汁質 |
(黄)胆汁質 |
粘液質 |
エレメント |
風 |
土 |
火 |
水 |
陰陽 |
陽 |
陰 |
陽 |
陰 |
性質 |
乾・軽 |
乾・冷 |
熱・軽・湿 |
重・湿・寒 |
性格 |
社交的, 楽天的, 好色, 無教養 |
思索的, 孤独癖, 神経質, 利己的 |
熱血, 野心家, 短気, 気難しい |
おだやか, 公平, 無気力, 臆病 |
惑星 |
木星 |
水星、土星 |
火星、太陽 |
金星、月 |
(注:エレメントにある四大要素は、五行で表現される木火土金水とは別の概念)
上図と上表に示すように、ヴァータは「乾」の性質、ピッタは「熱」の性質、カファは「重」の性質が中心で、その中心性質と正反対となるそれぞれ「湿」、「寒」、「軽」の性質を他のドーシャが分け合う形になります。
しかしながら、前述しましたように竹下雅敏氏の理論によると、この4分類では不十分で、実際には、(広義の)肉体とエーテル体の両方にそれぞれ優位なドーシャ(体液)がありますので、その組み合わせで4×4=16タイプに分類する方が正確だと思います。
アーユルヴェーダや四体液質では(広義の)肉体とエーテル体を分けて考察せず、一緒くたにして言及されているようで、不十分で不正確なのではないでしょうか。
例えば(広義の)肉体とエーテル体の優位なドーシャ(体液)が同じ場合は、4つのうち1つのドーシャ(体液)が優位な体質となり、まだ比較的分かり易いと思います。
ところが、(広義の)肉体とエーテル体の優位なドーシャ(体液)が異なる場合は、一般的には4つのうち優位なドーシャ(体液)が二つあると言われていました。
その優位な二つドーシャ(体液)は、それぞれ(広義の)肉体とエーテル体のどちらに由来するものなのかが示されていないので分かり難いと思います。
肉体的な特徴は、主に(広義の)肉体の優位なドーシャ(体液)に由来し、
性格など気質的な特徴は、主にエーテル体の優位なドーシャ(体液)に由来するので、区別することでより正確に判り易くなると考えます。
またこの4ドーシャ理論は、前述しました広義の肉体の特徴を表す五行類型論(体癖)における陰陽五行説とは別の概念であることに注意してください。
ですから五行類型論(体癖)で示された80タイプそれぞれにおいて、エーテル体に係る特徴である4ドーシャ理論による4×4=16種類が存在しますので、ここまでで計80×16=1280種類の個性が存在することになります。
ご自分の(広義の)肉体の優位なドーシャ(体液)とエーテル体の優位なドーシャ(体液)につきましては、竹下雅敏氏の東洋医学セミナーで公開された、肉体とエーテル体別の各ドーシャの特徴を示した「問診票(一部表示)」で検討を付けてみてください。
宜しかったら、コメントお願い致します。